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隣人は外国人

子供の頃、私が住んでいた北関東では外国人は数少ない珍しい存在であった。修学旅行の旅先で我が中学の英語教師が外国人と話をしようものなら、先生は生徒から尊敬の眼差しで見られたものである。
その頃とは様変わりで今や北関東は日本でも外国人比率が最も高い地域と言われ、自治体によっては人口の17%に達しているところもある。特に南米系の外国人が多いが必ずしも日系人ばかりではない。外国人が多い某自治体では通りに面した店の看板にポルトガル語がならび、さながら南米に行った感がある。
以前は特定のエリアに同じ国の者同士でコミュニティを作り、彼らだけの社会を作る傾向が強かったが、彼らの日本での生活が長くなるにつれて日本人との同化が進みつつある。我が町内でも、日本人と結婚した二人の外国人がいて毎日会話をするような状況である。駅やショッピングセンターでも外国人グループあるいは外国人と日本人カップルを見かける機会が非常に多い。以前は外国人が引き起こす犯罪が問題視され、日本人と外国人の間に意識的に高い壁が存在していた。実際に犯罪率が高かったのかは不明だが、いろいろな意味で目立つ存在であることに加え、コミュニケーション上の問題や生活習慣の違いを互いが理解し合えなかった事が原因であったのだろう。しかしこのように徐々に外国人が身近な存在になるにつれ両者間の壁の高さも低くなりつつある。行政側でも両者の共存共栄を目指したお祭りや交流会等のいろいろな施策を展開しつつあり、両者の融合が一層進む結果となっている。米国やブラジルが人種のるつぼと呼ばれるようになってから久しいが、日本でも国際化の進展に伴い、このように混血化が進むのは自然なことなのであろう。
だが昨今の景気低迷で外国人が次々に職を失い、苦境に陥っているらしい。不況でまず首を切られるのは外国人なのだ。母国に帰れるあてもなく、次の仕事を見つけられず、生活保護を受けようにも車を所有している(公共交通が極めて不便な北関東では車がないと生活が成立しないのである)ので生活保護が受けられない外国人が急増しているとのことである。少子高齢化で人口の急激な減少が懸念されている我が国では、国力を維持する上で移民が将来の重要な選択肢になりうると言われている。そのような視点から彼らの窮地を何とか救うことができないかと思う。
世界でも数少ない親日国である南米の国々から来た人々が嫌日となって帰国する、あるいは母国に報告することになっては多いなる損失と言えよう。彼らを受け入れることに本能的な反感、不安感を抱く人もいるかも知れない。しかし多様性こそがこれからの国の繁栄に繋がるのである。

2010年1月 6日 (水) in 大矢 哲夫
 
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